皆さんはペット達の歯のケアを十分できていますか?
自信のない方も多いですよね。実は3歳の時点で70%ほどの犬と猫が歯周病になっているというデータがあります。これほど多いにも関わらず「臭い」「痛い」などの症状がこの時点では少ない為、気づかれていないケースが多いのです。
歯周病の発見
歯周病がある事に気がつくのは、ワクチンなど別の要件で動物病院の診察をした際に、気づかれるケースが多いです。歯周病が進行していくと、口臭がひどくなったり、痛みが出ることもあります。もっとひどくなると歯の根元が膿んで顎の骨が溶けてしまって骨折したり、鼻の方に膿が流れて鼻水やくしゃみが増えたり、怖い症状に進行することがあります。こうなる前に予防ができるといいですよね。
歯のケア
とは言っても、なかなか歯のケアって難しいですよね。口を触ると逃げていく、歯ブラシをおもちゃにして歯磨きにならない、歯を磨こうとしたら咬まれてしまった、など沢山の失敗談を聞きます。私達は歯を磨かないと歯周病になってしまうことを知っているので歯を磨きますが、犬・猫達はなぜ歯を磨く必要があるのか知りません。なので、最初から歯磨きを受け入れられなくて当然なんですね。
ではどのようにすればいいのでしょうか?まず一番大切な事は焦らない事。ゆっくりと順を追って犬・猫達に体験させていくことで、歯磨きというケアが受け入れられるものになります。まずは口・歯を快く触らせてくれるように練習をしましょう。それから歯ブラシを使う練習をします。歯磨きの一番の目的は、歯垢を取ることです。歯垢は歯磨きで取れます。この歯垢は時間が経つと歯石になります。
歯石ってどんなもの?
ご自身のペットの歯を見たときに、歯の表面に「石」みたいなものがついていたら、それが「歯石」です。歯石は歯磨きでは取ることができず、私達が歯医者さんで治療してもらうように超音波の機械で取り除きます。すでに歯石がついてしまっている場合はそのようにして歯石を除去できますが、歯磨きをしないとまた歯石がついてしまいます。すでに歯石がついていても、歯石除去処置の後にスムーズに歯磨きが出来るように歯磨きの練習をしておくといいですね。歯磨きの練習方法は、当動物病院のYou Tube動画で歯磨きの練習方法を2回に分けて配信していますので是非そちらを参考にしてみてください。
歯磨きpart1
歯磨きpart2
歯垢を取り除くには歯ブラシが最も適していますが、デンタルケアは歯磨き以外にも色々あります。歯磨きが出来る子は歯磨きと併用することで、より効果を高める事ができます。歯磨きが出来ない子には少しでもケアをしてあげた方が良いので、その子に合った他のデンタルケアを取り入れることをお勧めします。歯磨きガムやデンタルジェル、おやつタイプや飲み水に混ぜるタイプなど様々な製品があります。
ペット達がずっと美味しくご飯を食べられるために、一緒に楽しくデンタルケアをしていきましょう。来院の際には、是非ご相談ください。
下落合、目白、椎名町エリアのイヌとネコの動物病院
獣医師 鵜飼
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